EX MACHINA -エクスマキナ-

スタンプがたまったので無料招待券を使って観てきました。
アップルシードの続編「EX MACHINA -エクスマキナ-」。

http://www.exmachina.jp/

オープニングの突入作戦シーンの演出がえらく派手で、シンチュエーションの類似からちょっと「ベクシル」の黒歴史が頭をよぎってしましましたが、「カッコよく」を主眼にわざとアニメ的手法に重きを置いた演出が良し。なんかジョン・ウーがプロデューサーという影響はどのへんにあるんでしょうか。さっき作品リストをみたらわたしが観たことのある作品はほとんどないので、今回が初めて。

まずは画像について。
画が綺麗なのはもちろんのこと。アップルシードのから3年、トゥーンシェードによる3DCGアニメのノウハウの蓄積が感じられました。リアルを目指さず単純化されたモデルにテクスチャの焼き込みをしているらしいのですが、昔のゲームにあったような顔テクスチャ貼り付けみたいなのっぺり感はなく、不気味の谷の手前でうまくバランスをとっているような感じ。パーティーのシーンでデュナンがグロスの口紅をしていて、その光沢が口の動きにあわせて滑らかになっていたので一部はシェーディングしているのかも。モブ(群集)の動きとかはちょっとぎこちない。LoRは凄いことやってたんだな。

それからファッションもプラダとコラボレーションして、ドレスのデザインをしているとか。あの帽子はちょっといい。でもあのニットのドレスは現実には着れない。肩からずり落ちます。

ストーリーは……気にしたら負け。
いやそうでもないか、デュナンとブリアレオスとテレウスの3人の関係は面白いテーマ。サイボーグ化して人間の姿を失なったブリアレオスとそのクローンであるテレウス。連続した意識と記憶の持ち主と、親しんだ肉体の持ち主どちらがより大切かというような。当初デュナンはテレウスに反発を覚えるし、ブリアレオスも普段は抑制しているけどテレウスの存在にアイデンティティをおびやかされているらしいことが伺えるシーンがあったり。最後にはひとつの個体として受けいれることができるわけですが、これはエンディング後も尾を引くんだろうなと想像してみたり。

(2007-10-21 追記。
DVDでアップルシードを観なおしてみて、画の質は雲泥の差だったことに改めて気がつきました。なんかちょっとまえにFF7を再プレイしてみてポリゴンのカクカクさに「昔はこれで感動してたのか!」とあぜんとした感じと同じ。
キャラクタデザインもけっこうがらっと変ってますね。アテナが若返ってるのは映画館でも苦笑してたのですが、ヨシツネも全然ちがってた。
またメカ部分とキャラクタ、特に顔との質感の違いで浮いていたのが今回はぐっとよくなっていて、やっぱり相当レベルアップしています。こういう技術は意識されない程に成功なんだなと実感しました。)