能 葵上

横浜能楽堂にて。源氏千年紀を記念して上演される源氏物語を題材とした2回目。今回は「六条御息所」と題しているけど演目は「葵上」。この能をご存知の方ならすぐわかることだと思いますけど、この演目のシテが六条御息所(の生霊)なんですよね。ちなみに身重の葵上は舞台上に置かれた小袖によって表現されます。なんというミニマリズム

いちおう演目とか。

  • 馬場 あき子さんによるおはなし(解説)
  • 加賀 美幸子さんによる「葵上」の謡曲朗読
  • 能 葵上

今回は観世流による上演。シテの六条御息所の感情表現が凄かったですよ。特に一番最後ね。般若の面で直前まで怨みを訴えてたのが、まさに憑き物が落ちたようにさっぱりした表情になって手を合わせる。あれが同じ面とは思えない。能の表現の深淵さをまた教わりました。