ruby-trunk-changes r36068 - r36090

今日は Net::HTTP のステータスコード追加や、ruby を別のプログラム内に埋め込む用途向け(NativeClient とか)のリファクタリングなどがありました。

knu:r36068 2012-06-14 00:20:27 +0900

RFC 2817 と 4918 で追加されている HTTP ステータスコードのサポートを Net::HTTP に追加しています。 [ruby-core:45547] [Feature #6569]
また Net::HTTPMultipleChoice を Net::HTTPMultipleChoices に改名しています(古い名前も互換性のため別名として残しています)。

svn:r36069 2012-06-14 00:20:32 +0900

version.h の日付更新。

naruse:r36070 2012-06-14 02:54:14 +0900

enc/unicode/name2ctype.h を enc/unicode/name2ctype.kwd から生成する時にマクロを削除しないようにしています。また enc/unicode/name2ctype.kwd, name2ctype.src, name2ctype.h.blt を更新しています。

naruse:r36071 2012-06-14 04:57:31 +0900

コンパイラオプションの -ansi -std=iso9899:199409 をつける時に同時に -fbuiltin をつけることで、組み込み関数が使えなくなることでコンパイルできない問題を解消しようとしています。

naruse:r36072 2012-06-14 05:46:11 +0900

regparse.c の PFETCH_READY という r36060 で修正したマクロの未初期化変数の使用の警告除去に (void)pfetch_prev; 文を追加しています。また不要な変数の除去をしています。

akr:r36073 2012-06-14 05:55:40 +0900

Process.exec の rdoc の記述を少し修正しています。

drbrain:r36074 2012-06-14 06:18:29 +0900

drb.rb の rdoc 内のリンク切れになっていた URL を修正しています。 [ruby-core:45390] [Bug #6536]

drbrain:r36075 2012-06-14 06:21:11 +0900

同じく drb.rb の rdoc 内のリンク切れになった参考 URL を整理して、英語版 dRuby 本の URL を追加しています。 [ruby-core:45411] [Bug #6544]

naruse:r36076 2012-06-14 08:18:35 +0900

thread_pthread.c で利用可能なマシンスタックサイズを計算する際にガードベージ(スタックオーバフローを検出するためにスタックの最後のところに配置されるアクセスを禁止されたページ)を引くのは、ガードページが pthread_attr_getstack() で取得されたスタックサイズ内に含まれている Linux だけにするようにしています。

naruse:r36077 2012-06-14 10:16:33 +0900

r36071 の -fbuiltin の追加を revert して、NetBSD でも -ansi -std=iso9899:199409 をコンパイラオプションにつけるようにしています。 -fbuiltin は不要だったんでしょうか。

yugui:r36078 2012-06-14 11:21:51 +0900

Doxygen 用に関数のコメントを追加しています。

yugui:r36079 2012-06-14 11:22:08 +0900

CRuby のプロセス起動時の関数などをリファクタリングしてエラーを返す関数として切り出したりしています。ruby を別のプログラム内に組み込む時に勝手に exit してしまわないように呼べる API を追加しています。

yugui:r36080 2012-06-14 11:22:22 +0900

NativeClient 用の main 関数をリファクタリングして作成した埋め込み向けの API を利用するように修正しています。

nobu:r36081 2012-06-14 12:03:48 +0900

r36079 で include/ruby/ruby.h の宣言をまとめて移動した際に、宣言の可視性を変更する #pragma の後ろに置いてしまっていたので #pragma の前に戻しています。

nobu:r36082 2012-06-14 12:03:52 +0900

r36079 でリファクタリングされた ruby_eval_main_internal() で result に空を返す場合に Qnil の代入が抜けていたので修正しています。

nobu:r36083 2012-06-14 13:03:31 +0900

同じく parse_and_compile_main で return 文にキャストを追加。

usa:r36084 2012-06-14 16:01:08 +0900

File.basename の rdoc に File::ALT_SEPARATOR の扱いについて記述を修正しています。

akr:r36085 2012-06-14 22:11:41 +0900

Process.exec などでシェルに渡すコマンドの先頭の空白を除去しています。

nobu:r36086 2012-06-14 22:49:51 +0900

Fujitsu C Compiler というコンパイラの古いバージョンでは -E オプションで preprocess だけ実行する場合 -o オプションを無視して標準出力に結果を出力するだけだそうで、configure で *.i ファイルが存在しない場合があるので存在チェックをするようにしています。 [ruby-dev:45742] [Bug #6591]

nobu:r36087 2012-06-14 23:00:02 +0900

さらに preprocess だけした時に出力が実際に -o で指定したファイルに書かれているかをキーワードを grep してチェックするようにしています。 [ruby-dev:45742] [Bug #6591]

nobu:r36088 2012-06-15 00:07:13 +0900

tool/make-snapshot で config.status に enc/unicode/name2ctype.h の生成に必要なので MKDIR_P 変数の定義を追加しています。

svn:r36089 2012-06-15 00:07:25 +0900

version.h の日付更新。

nobu:r36090 2012-06-15 00:14:05 +0900

r36088 の MKDIR_P の定義追加は revert して make コマンドの引数として直接指定するようにしています。