ruby-trunk-changes r51524 - r51534

今日は Array#repeat_permutation で余分に一時的なメモリ領域を確保してしまっていた不具合の修正の他は、主にドキュメントの修正がありました。

hsbt: r51524 2015-08-11 10:33:32 +0900

vm_method.c の static 関数名 などで refienment と typo していたのを refinement と修正しています。 https://github.com/ruby/ruby/pull/993

svn: r51525 2015-08-11 10:34:06 +0900

version.h の日付更新。

hsbt: r51526 2015-08-11 10:48:20 +0900

Enumerable#zip の rdoc 用コメントにブロックを渡した呼びかたのサンプルを追記し、またテストにもテストケースを追加しています。 https://github.com/ruby/ruby/pull/985

hsbt: r51527 2015-08-11 10:51:24 +0900

Array#flatten のテストに引数に展開するレベルを指定した時のテストケースを追加しています。 https://github.com/ruby/ruby/pull/986

hsbt: r51528 2015-08-11 10:58:47 +0900

String#end_with? の rdoc 用コメントにサンプルコードを追記しています。 String#start_with? の rdoc コメントとあわせるようにしたとのこと。 https://github.com/ruby/ruby/pull/992

nobu: r51529 2015-08-11 11:53:31 +0900

これまで "module M end" と1行に module 文をならべることは可能でしたが、"class C end" とすることはできず "class C; end" とセミコロンが必要だったのですが、それを不要にしています。 class 文は継承があるのでちょっと扱いが違ってたようなのですが、明示的に行末(セミコロン含む)を要求するような文法ルールになってたので削っています。

hsbt: r51530 2015-08-11 11:56:23 +0900

String#slice の整数1つの引数の時(index)の説明で引数名が間違っていたのを修正しています。 [ruby-core:70298] [Bug #11427]

hsbt: r51531 2015-08-11 12:13:49 +0900

拡張ライブラリ openssl のテスト用のユーティリティ server_connect でブロックが渡されていない時にも yield を呼んでしまっていたので LocalJumpError が発生することがあるらしいのを修正しています。 [ruby-core:70020] [Bug #11368]

nobu: r51532 2015-08-11 14:57:11 +0900

Array#repeated_permutation で ALLOCV_N() でメモリ確保するのに型を渡してるのでマクロ内でメモリサイズが計算されるのに要素数のところに sizeof(VALUE) をかけて渡してしまっていたため、余分に大きすぎるメモリが確保されていたのを修正しています。 [Bug #11433]

nobu: r51533 2015-08-11 15:22:34 +0900

ALLOCV_N() で整数のオーバフローのチェックを強化しています。

akr: r51534 2015-08-11 23:01:22 +0900

Float::MIN の説明の rdoc 用コメントを修正しています。 Float::MIN は normalize された浮動小数点数(仮数部に暗黙の最上位ビットを 1 で持つ)のなかで最小の絶対値の数と説明を追加しています。 denormalize された表現を含む場合は、さらに小さい数値も表現でき、それは 2.2 以降なら 0.0.next_float で取得できるそうです。実際この2つは異なる値を返しますね。
また Float::EPSILON は 1.0 + x として誤差で消えてしまわない最小の数値という説明を追加しています。