ruby-trunk-changes 2019-10-01

今日は keyword splat 対応の Enumerator 生成用の API の追加や File.fnmatch、標準添付ライブラリ webrick の不具合修正などがありました。
また今日は安定版 2.6.5/2.5.7/2.4.8 のセキュリティリリースがありました。

https://www.ruby-lang.org/ja/news/2019/10/01/ruby-2-6-5-released/
https://www.ruby-lang.org/ja/news/2019/10/01/ruby-2-5-7-released/
https://www.ruby-lang.org/ja/news/2019/10/01/ruby-2-4-8-released/

[3073404e74] Jeremy Evans 2019-09-30 04:33:59 UTC

Enumerable#lazy で Enumerator::Lazy を作る時に keyword splat の有無の設定を伝播させるようにしています。また size メソッドの定義つきで Enumerator を生成する C API に keyword splat の指定も追加した rb_enumeratorize_with_size_kw() およびマクロ SIZED_ENUMERATOR_KW() なども追加しています。

[a8c436d9a1] Jeremy Evans 2019-09-30 05:49:43 UTC

1edcfd610703fb6f773e8f31f88f8ca920bda1ac の add_empty_keyword() (その後改名されて今は rb_adjust_argv_kw_splat()) の条件分岐が誤ってたのを修正しています。 argc が 0 の時も警告を出力するようにしています。

[671ca21254] Koichi Sasada 2019-09-30 16:14:19 UTC

88f38c187e3171f8f351f3198247d20ea9f016ee で追加したテストメソッドの未使用の変数の警告抑制のため自己代入する文をしてしています。

[01e75b6be9] git 2019-09-30 16:14:45 UTC

version.h の日付更新

[a38fe1fbf0] Yusuke Endoh 2019-09-30 23:57:50 UTC

3073404e741df19ae16248126640777ed36110e8 で追加したテスト用拡張ライブラリの未使用変数の警告除去。

[a0a2640b39] Nobuyoshi Nakada 2018-12-12 05:38:09 UTC

File.fnmatch で第1引数のパターンのほうに NUL 文字を含めてもエラーにならないので、不正なパターンでマッチができてしまう不具合を修正。 StringValueCStr() を使って pattern に NUL 文字があったら ArgumentError になるようにしています。

[36e057e26e] Nobuyoshi Nakada 2019-08-13 03:14:28 UTC

標準添付ライブラリ webrick の Digest 認証のチェックのループが効率が悪かったので String#scan を使って明示的なループを書かずに処理するようにしています。目がチカチカする正規表現

[3ce238b5f9] Yusuke Endoh 2019-10-01 03:29:18 UTC

標準添付ライブラリ webrick でヘッダに改行が含まれないことのチェックで \r\n の連続した改行のみチェックしててどちらかだけある場合は漏れてたので単独でもエラーになるようにしています。

[55de0282da] Kazuhiro NISHIYAMA 2019-10-01 12:26:54 UTC

タグを打った時にパッケージを作るための GitHub Actions の設定ファイル .github/workflows/draft-release.yml を削除しています。 GitHub Actions はタグに反応する場合そのタグを打った commit の tree の .github/workflows を使って処理するみたいなので、安定版に .github/workflows が含まれてないと動かなかったので、専用のリポジトリで動かすことにしてメインのリポジトリからは消しています。