ruby-trunk-changes 2023-01-16

今日は主に String#encode の rdoc 用コメントの移動や修正などがありました。

[6698b580dd] Nobuyoshi Nakada 2023-01-14 14:56:07 UTC

tool/lib/test/unit/parallel.rb の並列テスト時の _run_suite メソッドの後始末部分に Gem.clear_paths を追加して rubygems のロードパスの設定をリセットするようにしています。

[4617b40f8b] Rick Hull 2023-01-15 20:11:08 UTC

拡張ライブラリ socket の UNIXSocket.pair メソッドの rdoc 用コメントの説明内の引数名を call-seq にあわせて変更しています。

[468ce1488d] Nobuyoshi Nakada 2023-01-15 13:19:20 UTC

String#encode の rdoc 用コメントを doc/transcode.rdoc という専用のファイルに別に出していたのを transcode.c のメソッド定義関数の前に戻して、同様の内容を doc/string/encode.rdoc に移動してこれを include するようにしています。

[11f28f3268] Martin Dürst 2023-01-16 07:25:04 UTC

468ce1488d26ffc92c940324794dc9257f72b5d2 で移動した doc/string/encode.rdoc に String#encode で同じ Encoding への変換はなにもしないので不正なバイトのチェックもしないということを追記しています。

[a2748c500d] Nobuyoshi Nakada 2023-01-16 10:44:40 UTC

11f28f3268f9234b6310bc659de7e46dfc5c0706 で doc/string/encode.rdoc の String#encode に追記した同じ Encoding に変換する時に処理しないという記述に、キーワード引数 invalid に :replace を渡さなかった時に限ると条件を追記しています。

ruby-trunk-changes 2023-01-15

今日は Integer#reminder や Numeric#reminder で数値以外のオブジェクトを引数に渡した時に coerce メソッドを呼ぶ処理が抜けていたのを修正する変更などがありました。

[1ddeb7473d] Nobuyoshi Nakada 2023-01-13 08:36:38 UTC

template/Makefile.in の $(MKFILES) の依存関係に $(REVISION_H) をつけていたのを common.mk に移動しています。また uncommon.mk にも直接 $(REVISION_H) への依存関係を追加しています。コミットログをみると template/Makefile.in から生成される Makefile の部分ではまだ REVISION_H 変数が定義されていないのでうまく依存関係がつけられてなかったみたいです。

[71ce7e1825] Nobuyoshi Nakada 2023-01-15 04:03:27 UTC

Integer#reminder や Numeric#reminder で引数が数値でなかった時に coerce メソッドで変換する数値系メソッドのお作法が未実装だったので coerce の呼び出しを追加しています。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7120 [ruby-core:111798] [Bug #19335]

[088132fb33] Nobuyoshi Nakada 2023-01-15 07:08:17 UTC

1ddeb7473d231fa68bd972442937e9fb5c994cb5 で common.mk に追加した uncommon.mk と $(MKFILES) の $(REVISION_H) への依存関係をコメントアウトしています。 "infinite rebuilding" が起きるからとのことなのでなぜかこの依存関係を追加すると余計なビルドが実行されてしまうようです。

ruby-trunk-changes 2023-01-14

今日は文字列の連結についての小さな最適化や NEWS の default gems/bundled gems のバージョンリストを自動更新する仕組みの改良などがありました。

[3ecffae8e8] Nobuyoshi Nakada 2023-01-10 15:55:10 UTC

GitHub Actions で default gems や bundled gems のバージョンの更新を検出して NEWS のバージョンリストを更新する処理を tool/update-NEWS-gemlist.rb という専用のツールに切り出しています。

[447f8f7a3c] Nobuyoshi Nakada 2023-01-10 15:58:12 UTC

NEWS の default gems や bundled gems の更新のリストのヘッダ部分もリストにしていたのをやめています。

[fc7f852033] Nobuyoshi Nakada 2023-01-10 16:08:24 UTC

3ecffae8e81b8c508b4b964643a1468718452054 で追加した tool/update-NEWS-gemlist.rb で bundled gems になった gem を NEWS に追記するのも自動的に行なわれるようにしています。

[bb5fddd070] Matt Valentine-House 2023-01-10 17:58:45 UTC

rb_str_concat_literals() という関数で concat 結果の文字列サイズが小さかったら rb_str_resurrect() で先頭の文字列に埋め込むようにしていた最適化をやめています。 Variable Width Allocation で文字列オブジェクトの slot に埋め込めるサイズが可変になったので不要になったとのことで。

[2605615fe6] Matt Valentine-House 2023-01-10 21:13:18 UTC

文字列リテラル内にたくさんの文字列オブジェクトを埋め込むベンチマークスクリプトに slot に埋め込める/埋め込めないサイズの文字列を使ったケースを追加しています。

[8a93e5d01b] Matt Valentine-House 2023-01-13 14:30:47 UTC

rb_str_concat_literals() でも bfc887f391fde6de9d088039509f6e3eaa40b3ca で導入された str_enc_copy_direct() を利用するようにして不要なチェックを省いています。

[84b1f48891] Alan Wu 2023-01-13 19:22:11 UTC

YJIT の Rust 実装で VALUE 型のビット数を毎回 8 * SIZE_OF_VALUE で計算していたのを VALUE_BITS という定数を定義して参照するようにリファクタリングしています。

[b4cdde468b] Alan Wu 2023-01-13 19:35:15 UTC

YJIT の Rust 実装で VALUE のバイト数を i32 型にキャストしている部分も専用の定数 -SIZEOF_VALUE_I32 を定義して参照するようにリファクタリングしています。

[2082ba7c69] Charles Oliver Nutter 2023-01-14 01:24:25 UTC

拡張ライブラリ psych の gemspec の JRuby 版の時の spec.files から ext/java/org/jruby/ext/psych/PsychYamlTree.java というファイルのエントリを削除しています。

[cb9b885e78] Stan Lo 2023-01-10 20:43:33 UTC

標準添付ライブラリ irbIRB::RubyLex#initialize に context を引数として追加してこのクラスの各種メソッドで context キーワード引数で個別に渡していたのをインスタンス変数に格納しておいた context を参照するように変更しています。

[5b26f76ad9] HASUMI Hitoshi 2023-01-14 09:19:37 UTC

標準添付ライブラリ reline のテストで IRB::RubyLex を継承したクラスを定義していたところがあったので 019c65828b430a9bc2a1c19d758b42e39e733f13cb9b885e78bb87195d483df1afedf58d0bb81e41 での IRB::RubyLex の実装の変更に追随させています。

ruby-trunk-changes 2023-01-13

今日は RGenGC 用の Write Barrier 漏れの不具合修正や、大量の引数を配列から展開して渡す時に VM スタックを消費しないようにする変更などがありました。

[207f8d0027] Stan Lo 2023-01-12 11:49:12 UTC

標準添付ライブラリ irb で eval で動的に定義するメソッド内で require_relative を receiver なしで起動していたのを Kernel.require_relative と Kernel モジュールの特異メソッドとして呼ぶようにしています。またクラスメソッドの呼び出しのための ExtendCommand モジュールを ::IRB::ExtendCommand とフルパスで参照するようにしています。main が freeze されていた時にうまく動かなかったのでその対策だそうです。

[bfc887f391] Peter Zhu 2023-01-11 19:25:34 UTC

string.c に str_enc_copy_direct() という static 関数を追加して各種メソッドの実装の関数から str_enc_copy() のかわりにこちらを利用するようにしています。高速化のため Encoding の index が flags に埋め込み可能な範囲なら ENCODING_SET_INLINED() だけ呼んで flags へのセットだけ行うようにして不要なチェックを省くようにしているようです。

[8d3ff66389] Ian Ker-Seymer 2023-01-12 15:14:17 UTC

GitHub Actions と Cirrus の YJIT のテスト用の workflow で Rust 実装の linter clippy というのを実施するステップを追加しています。でおそらくこれで指摘された部分の修正も同時に含んでいるようです。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7093

[da7e5c7b77] Takashi Kokubun 2023-01-12 20:09:32 UTC

yjit.rb の RubyVM::YJIT.insns_compiled メソッドの定義で RubyVM::YJIT.enabled? でチェックするのをメソッドの先頭に移動して無効化時に不要な処理をスキップするようにしています。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7112

[537183cd2a] Alan Wu 2023-01-12 18:30:06 UTC

vm_insnhelper.c の vm_ccs_create() という関数で RGenGC のための Write Barrier が不足していたのを追加しています。このために callcache のテーブル cc_tbl と mid を引数に追加して呼び元であとで呼んでいた rb_id_table_insert() の呼び出しをこの関数内に移動しています。

[2e7bceb34e] Koichi Sasada 2023-01-12 14:56:29 UTC

Hash.[] メソッドにとても大きな配列を * で引数に展開して渡すとエラーになるという問題の対策のため配列サイズが 128 を越えてたら内容を VM スタック上に展開しないで配列オブジェクトに詰めてそのバッファをメソッド呼び出し時の argv として使うようにしています。 [ruby-core:33132] [Bug #4040]

[eab7f4623f] Aaron Patterson 2023-01-12 23:54:05 UTC

vm_backtrace.c の rb_profile_frames() の先頭で引数の cfp の NULL チェックを追加しています。 Thread 作成直後でまだ cfp が用意されていないタイミングで呼ばれる可能性があるのでその場合異常終了していたのでその修正みたいです。

[7e8802fa5b] Koichi Sasada 2023-01-13 00:47:59 UTC

537183cd2ac0163851277b46a2f21ea5914c11c0 の RGenGC 用の WriteBarrier 追加の変更で VM_CHECK_MODE が 0 の時に未使用変数の警告が出るようになっていたので、preprocessor 分岐を追加して必要な箇所でのみ変数宣言するようにしています。

[5b36fefc4e] Nobuyoshi Nakada 2023-01-13 03:26:16 UTC

File.atime, mtime, ctime などのメソッドのテストで File.stat で chardev? が新の時だけ呼ぶようにしています。 /dev/null について呼ぶとエラーになる場合があったみたいです。

[94d6d6d93f] Yusuke Endoh 2023-01-13 08:02:24 UTC

679ef34586e7a43151865cb7f33a3253d815f7cf で定数の inline cache の解決を最適化するために専用の VM 命令 opt_getconstant_path を導入した結果、名前空間のネストした定数参照で定数が見つからない時にエラーの発生箇所がどの段階のものかがわからなくなって標準添付ライブラリ error_highlight でエラー箇所を指示できなくなったとのことで、error_highlight のほうで NameError#name で例外に格納されているエラーになった定数名をみて AST の対応するノードを探す特別処理を追加して対応しています。

ruby-trunk-changes 2023-01-12

今日は主に Class/Module の名前の管理のための実装の変更や irbリファクタリングやテストの整理、bundled gems の rbs や typeprof のバージョン更新/commit hash の指定などがありました。

[4222083cbd] Phillip Hellewell 2023-01-10 17:06:48 UTC

標準添付ライブラリ reline のテストで teardown で Reline#test_mode を呼び出して状態を復帰させる後始末を追加しています。

[d831b1d5ce] Phillip Hellewell 2023-01-10 20:26:32 UTC

4222083cbd71c6b25d5c4ed3f4beb49e7d501fdf の標準添付ライブラリ reline の teardown の処理追加を revert して teardown から元々呼んでた test_reset メソッドのほうに同様の処理を書くようにリファクタリングしています。

[6abe20e87b] Benoit Daloze 2023-01-06 14:07:39 UTC

Encoding#replicate メソッドを削除して dummy encoding を自由に作れないようにしています。

[327cf5ec40] Benoit Daloze 2023-01-11 11:36:16 UTC

tool/rbs_skip_tests で bundled gems の rbs のテストで 6abe20e87b74a5a672dc59f72fa1f550ceab430c の Encoding#replicate 削除で失敗してしまうテストを skip するようにしています。

[ac8cf010bc] Peter Zhu 2023-01-10 21:08:00 UTC

variable.c の Class/Module の名前を取得する関数 classname() で RCLASS_EXT() の NULL チェックをしていた if 文を削除しています。NULL はありえないからとのこと。

[a468213917] Nobuyoshi Nakada 2023-01-11 12:56:42 UTC

doc/regexp.rdoc に条件つきマッチの記法についてのドキュメントを追記しています。うーむ、これ知らなかった。

[d86833e717] Peter Zhu 2023-01-11 14:19:11 UTC

構造体 rb_classext_t の variation_count メンバーの型を uint32_t から unsigned char に変更しています。Object Shapes の variation の数の上限は 8bit でおさまるので小さくしたそうです。

[abff5f6203] Peter Zhu 2023-01-11 14:23:03 UTC

Class/Module の名前は定数に代入した時に(class 文や module 文の場合は文の実行時に)決定されるため割と複雑な処理をしていて、名前を Class/Module の内部的な("@" ではじまらない)インスタンス変数に格納していたのですが、それを構造体 rb_classext_t のメンバーとして追加しています。 Module#const_set でベンチマークしていますが、定数代入そんなにたくさんするかな……とはいえインスタンス変数で保持していた実装はトリッキーな気がしてたのでこれは素直な実装になって良かった気はします。ただなんで元はインスタンス変数にしてたのかな、というのが実はなにか落し穴があったりして、というのが気になります。

[ad5ab0c3ea] Jemma Issroff 2023-01-06 17:53:07 UTC

vm_call_method_each_type() 内で struct rb_callcache の flags メンバーへの代入で不要な INVALID_SHAPE_ID の埋め込みを削除しています。 T_IMEMO 型オブジェクトなので不要ということかな。

[3642006872] Takashi Kokubun 2023-01-11 19:12:15 UTC

YJIT の JIT コードの disasm 出力時のコメントを追加しています。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7105

[c693dfd7ef] Stan Lo 2023-01-11 21:26:12 UTC

標準添付ライブラリ irbIRB::RubyLex#set_input の省略可能な第2引数を削除してブロックのかわりに Proc オブジェクトを受け取る仕様を削除しています。

[c7bb8d67b7] Hiroshi SHIBATA 2023-01-11 04:42:40 UTC

標準添付ライブラリ irb のファイルのヘッダに CSV? RCS? の置換用文字列が残ってたのを削除しています。

[128398e7cd] Hiroshi SHIBATA 2023-01-11 04:44:20 UTC

標準添付ライブラリ irb の lib/irb/lc/ja/error.rb に script encoding を指定するマジックコメントが残ってたのを削除しています。デフォルトが UTF-8 になったので不要になっているので。

[7e283c585e] Hiroshi SHIBATA 2023-01-11 04:54:09 UTC

標準添付ライブラリ irb のファイル群のヘッダコメントを整形して余分なコメント行を削除しています。

[11e15b4d48] Masataka Pocke Kuwabara 2021-09-13 10:00:53 UTC

標準添付ライブラリ racc の生成する ruby スクリプトに Ractor.make_shareable の呼び出しを追加して複数 Ractor 対応するようにしているようです。

[bcdc058e50] Jean Boussier 2023-01-11 10:17:43 UTC

標準添付ライブラリ racc でも class_eval する時に引数でファイル名と行番号の指定を追加して eval する文字列内の位置情報が得られるようにしています。

[048751dd73] Hiroshi SHIBATA 2023-01-11 22:54:39 UTC

bcdc058e50674aedb180eea91e0fdb15bcf529db に続いて標準添付ライブラリ racc の別の箇所でも class_eval にファイル名と行番号を渡すようにしています。

[0abb4b6348] tomoya ishida 2023-01-12 00:14:48 UTC

標準添付ライブラリ reline の Reline::LineEditor で check_multiline_prompt メソッドに色付けのための? エスケープシーケンスを含んだ文字列でなく元の文字列を渡すようにしています。

[cc15963aa3] Nobuyoshi Nakada 2023-01-12 00:28:54 UTC

YJIT の Rust のソースコードGitHub Actions の workflow の YAML ファイルの行末の空白除去。

[617b3f697d] 卜部昌平 2023-01-11 08:26:17 UTC

GitHub Actions の workflow .github/workflows/baseruby.yml と .github/workflows/spec_guards.yml の対象の ruby バージョンに 3.2 を追加しています。

[fe11bee507] Hiroshi SHIBATA 2023-01-12 01:46:54 UTC

make test-bundler-prepare で bundle install 相当のコマンド実行する時に --quiet オプションを渡してメッセージを抑制するようにしています。

[0e21c9f57e] Hiroshi SHIBATA 2023-01-12 05:32:19 UTC

標準添付ライブラリ mutex_m の gemspec ファイルに spec.required_ruby_version を追加して 2.4 以前のサポートを切っています。

[a8537eae2a] Jean Boussier 2023-01-11 13:56:47 UTC

標準添付ライブラリ mutex_m で alias を定義するためだけに module_eval を利用していたのを Module#alias_method メソッドを利用するようにリファクタリングしています。

[d4a3882c1c] Takashi Kokubun 2023-01-12 07:14:58 UTC

hash.c 内の hash_stlike_lookup() という関数で関数ポインタで保持している st_table::type::hash の関数が 3種類のいずれかであることを確認する RUBY_ASSERT() を追加しています。コミットログを読んだ感じだとドキュメントとしてここで hash メンバーが持つ関数はこの 3つだけだぞ、というのを明示するためという意図みたいです。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7107

[aa66595876] elfham 2023-01-12 09:40:29 UTC

標準添付ライブラリ reline の lib/reline/unicode/east_asian_width.rb で保持している Unicode テーブルを Unicode 15.0.0 に対応するよう更新しています。

[019c65828b] Stan Lo 2023-01-12 10:30:12 UTC

標準添付ライブラリ irbIRB::RubyLex#check_state や #process_continue, #check_code_block などの tokens という引数を省略可能にしていたのが不要だったみたいで必須の引数に変更しています。

[633fde4152] Hiroshi SHIBATA 2023-01-12 07:05:50 UTC

gems/bundled_gems の rbs の指定に commit hash を追加しています。テストのメッセージの量を減らすための変更を取り込むためみたいです。 https://github.com/ruby/rbs/pull/1207

[b7598b535e] Hiroshi SHIBATA 2023-01-12 08:46:42 UTC

gems/bundled_gems の typeprof のバージョンを 0.21.4 に更新しています。

[3faecaaa60] git 2023-01-12 10:34:00 UTC

b7598b535e49d316110aa96542a74619ef60b030 に追随して NEWS の bundled gems の更新バージョンリストに typeprof を追加しています。

ruby-trunk-changes 2023-01-11

今日は標準添付ライブラリ reline のキーバインディング追加、標準添付ライブラリ set の最適化、YJIT の最適化などがありました。

[97f8f2c470] Phillip Hellewell 2022-03-06 07:22:57 UTC

標準添付ライブラリ reline の Reline::ANSI のキーバインディングに Delete キーを表す "kdch1" の対応を追加しています。また Reline::ANSI.set_default_key_bindings メソッドにキーワード引数 allow_terminfo を追加して Reline::Terminfo の機能を使ってキーバインディングを設定するかどうかを引数で制御できるようにしています。テストで強制的に terminfo を利用させるようにするためみたいですね。

[2861c8deaf] Peter Zhu 2023-01-09 20:39:23 UTC

array.c の ARY_SET_SHARED() という関数マクロは rb_ary_set_shared() でほぼ同様の処理をしていたのでこの関数を利用するようにしてマクロ定義を削除しています。ただしマクロで行なっていた RB_OBJ_WRITE() による RGenGC のための write barrier の挿入を関数のほうに追加(というかマクロ呼び出しと置き換え)しています。

[be1db1ca5c] Nobuyoshi Nakada 2023-01-10 14:31:04 UTC

tool/fetch-bundled_gems.rb で gems/bundled_gems の空行があってもエラーにならないように対応しています。

[6a585dbd5a] Takashi Kokubun 2023-01-10 16:00:25 UTC

YJIT の Rust 実装でビルド時の警告抑制のため関数の定義を条件コンパイルするようにしています。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7092

[aeddc19340] Alan Wu 2023-01-10 16:11:10 UTC

YJIT の Rust 実装で ruby 実装のメソッドから C の関数を呼び出す時の処理漏れで異常終了することがあった不具合の修正。 sp の更新が遅れていたためマシンスタックの GC mark 漏れが発生していたみたいです。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7090 [ruby-core:111693] [Bug #19316]

[5bf7218b01] Aaron Patterson 2023-01-10 18:54:07 UTC

YJIT の Rust 実装で Array のオブジェクトとそれ以外の T_ARRAY 型のオブジェクト(Array のサブクラスのインスタンス)とを区別することで不要な処理を省略する最適化をしているみたいです。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7091

[2038c5c45a] Kazuhiro NISHIYAMA 2023-01-11 09:04:41 UTC

LEGAL から同梱するのをやめた ext/psych/yaml の libyaml のライセンス表記を削除しています。

[8c2b6926d2] Koichi Sasada 2023-01-11 08:00:30 UTC

拡張ライブラリ psych のテストで任意の例外を rescue してデバッグ出力していたのを Test::Unit::AssertionFailedError を rescue するように変更して、エラーの内容によっては標準エラー出力にメッセージを出してエラーは抑制するようにしています。

[e85ef212de] Jean Boussier 2023-01-11 09:08:52 UTC

標準添付ライブラリ set のメソッドで & つきで受け取ったブロック引数を nil かどうかチェックすることでブロックが渡されたか確認していたのを block_given? メソッドでチェックするように変更しています。だいぶ前にブロック引数の Proc 化を遅延する最適化が入っているので、引数を評価するとそのためだけに Proc オブジェクトが生成されてしまうのでそれを避けるためみたいです。

[3161fd4372] Jean Boussier 2023-01-11 10:00:58 UTC

拡張ライブラリ psycn の ext/psych/lib/psych/class_loader.rb や ext/psych/lib/psych/tree_builder.rb で Module#class_eval に文字列を渡してメソッド定義する時にファイル名と行番号の引数を渡して位置情報が取れるようにしています。

[b311c35bdb] Hiroshi SHIBATA 2023-01-11 09:29:55 UTC

common.mk の make test-syntax-suggest および make test-bundler など rspec を利用してテストするものでプログレス出力にモンキーパッチをあてる spec/lib/formatter_overrides.rb というファイルを追加してこれを rspec の --require オプションで読み込ませるようにしています。 pending の出力? を抑制するため。

ruby-trunk-changes 2023-01-10

今日は rubygems と bundler の更新や compaction の不具合修正などがありました。

[0d7bbfc941] Nobuyoshi Nakada 2023-01-09 09:30:05 UTC

標準添付ライブラリ mkmf.rb で "checking for 〜" というメッセージを出力するためのメソッドでバックトレースから呼び元を取得するところで Kernel#caller のかわりに Kernel#caller_locations を利用するようにしています。文字列から正規表現でファイル名などを切り出すのを不要にするため。

[29dc9378d9] Nobuyoshi Nakada 2023-01-09 09:32:32 UTC

標準添付ライブラリ mkmf.rb の pkg_config メソッドで出力するメッセージの整形のため checking_for の fmt 引数に % メソッドを上書きした文字列を渡すようにしています。

[3be2acfafd] Peter Zhu 2023-01-06 14:09:18 UTC

GC.compact の compaction で slot のサイズの異なる heap 間を文字列オブジェクトが移動した時に STR_SHARED_P() が新の時だけ可能なら slot 内に文字列バッファを埋め込むようにしていたのを全ての文字列オブジェクトで埋め込み可能にしています。

[682b45d489] Peter Zhu 2023-01-06 14:11:42 UTC

GC.compact のテストに compaction で移動した T_OBJECT 型のオブジェクトがインスタンス変数を slot に埋め込みされる挙動について ObjectSpace.dump を利用して確認するテストを追加しています。実装に依存しそうなテストですね(JRuby とかでは動かなさそう)。

[2ad081f799] Peter Zhu 2023-01-06 14:14:30 UTC

他にも GC.compact のテストで ObjectSpace.dump を使った slot への埋め込みの有無を確認するテストを追加しています。

[9726736006] Peter Zhu 2023-01-06 21:18:29 UTC

str_duplicate_setup() という String オブジェクトの複製の関数でバッファを共有した場合に共有元のオブジェクトの struct RBasic::flags に STR_SHARED_ROOT フラグを立てるのが漏れてたのを修正しています。

[a7fbdc35a2] Takashi Kokubun 2023-01-09 16:29:41 UTC

YJIT の Rust 実装で JIT 生成したコードの disasm のダンプ時に余計なコメントを削除するようにしているようです。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7083

[93b2de8278] "dependabot[bot]" 2023-01-09 15:07:11 UTC

rubygems のテストに含まれる Rust 製拡張ライブラリのためのプロジェクトの rb-sys パッケージのバージョンを更新しています。

[40bf89872f] Maxime Chevalier-Boisvert 2023-01-09 19:12:10 UTC

doc/yjit/yjit.md の YJIT についての資料リンク集に RubyKaigi 2022 での講演の YouTube へのリンクを追加しています。

[0247ccddab] Takashi Kokubun 2023-01-09 22:29:17 UTC

.gdbinit の set logging のパラメーターを on から enabled に修正しています。 deprecation warning が出ていたとのことで。

[72eb33066f] Peter Zhu 2023-01-06 19:19:00 UTC

GC 関連でマシンスタックをスキャンする rb_vm_each_stack_value() でスタックポインタ(sp)との比較に等号が含まれていて1ワード余計にスキャンする可能性があった不具合を修正しています。 GC.compact 時に異常終了することがあったみたいです。 [ruby-core:111705] [Bug #19320]

[df76c54fc2] Takashi Kokubun 2023-01-10 00:45:11 UTC

common.mk の make gdb ターゲットで起動する gdb のコマンド名を決め打ちにしていたのを GDB 変数で指定するようにしています。環境変数で上書きできるようにするため?

[9792d9e40f] Takashi Kokubun 2023-01-10 01:43:47 UTC

650a20a3e1205f47224a987676cdbad7d826d597 で bootstraptest の Ractor のテストを YJIT 有効化時にスキップしてたのをやめてましたが、これはリリース前の一時的な措置だったようで元に戻しています。

[97d52a8ea2] "dependabot[bot]" 2023-01-09 15:07:24 UTC

rubygems のテストに含まれる Rust 製拡張ライブラリのためのプロジェクトの rb-sys パッケージのバージョンを更新しています。

[2e0159c5f2] David Rodríguez 2023-01-07 17:57:45 UTC

bundler の依存関係の処理で gem のバージョンが 1.1.0.rc0 と 1.1.rc0 のように末尾の 0 の有無だけ違うみたいなのが同一視される? のか異常終了していたそうなのを修正しています。

[900230837b] Hiroshi SHIBATA 2023-01-10 04:07:36 UTC

60ccd1ca81e05d184b2b770526c2a627853eb23f で tool/sync_default_gems.rb の bundler の同期処理でライセンス関係のファイルを Dir.glob のパターンで指定するように変更していた時に bundler とすべきところを bundle にしていたのを修正しています。

[f2fc7519b7] Hiroshi SHIBATA 2023-01-10 04:13:06 UTC

bundler のファイル lib/bundler/vendor/pub_grub/LICENSE.txt を削除しています。

[89fb61f9a3] Hiroshi SHIBATA 2023-01-10 04:39:31 UTC

LEGAL に bundler に同梱されている lib/bundler/vendor/pub_grub についてのライセンス表記を追加しています。逆に lib/bundler/vendor/molinillo はなくなったので LEGAL からファイルパスの参照を消しています。

[a43f1d90c2] Hiroshi SHIBATA 2023-01-10 04:53:41 UTC

rubygems と bundler に upstream から最新版をマージしています。

[6053624a83] Nobuyoshi Nakada 2023-01-10 08:34:56 UTC

gems/bundled_gems の先頭に各行の記法と意味の説明を追加しています。

[47ca75d38a] Benoit Daloze 2023-01-10 11:39:58 UTC

6053624a831c560a1bb23e43317d3d5232f84f4f で gems/bundled_gems に空行を追加してしまっていたのを削除しています。