ハローサマー、グッドバイ

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)

これも最近あちこちでみかけるので買ってみた、のが去年のこと。やっと読めました。

んー、確かに初々しい青春小説ではあるし背景の世界設定も凝ってておもしろいけど、なんか絶賛されてたようなテンションにはならないな、と思っていたらラスト1ページでのあれ。すごい。思わずさらっと頭から読み返してしまいました。いやーうまい。おそらく訳もとてもいいんでしょうね。変な形容詞ですけどとても「なめらかな」小説でするする読めました。展開もテンポいい。まあただわたしはブラウンアイズに若干のあざとさを感じてしまって引きぎみだったので、中盤までは「ドローヴ、悪い娘に騙されたらあかんで」みたいなスタンスで読んでましたけど。

どんどん死亡フラグ立てていくなー、これも終末の話かーと思っていたら、あのラストの高揚感は「夏への扉」を彷彿とさせて、まさかこういう着地をするとは思っていなかったので不意をつかれて気持がふわっとしてしまいました。

続編も和訳されるらしいので期待です。ドローヴとブラウンアイズは出てこないらしいですけど。