ruby-trunk-changes r54934 - r54941

今日は Process.spawn や Kernel#system などの引数チェックの修正や WEBrick の SSLCertName オプションに文字列を受け付けるようにする変更などがありました。

nobu: r54934 2016-05-07 07:58:03 +0900

Process.spawn などで最初の引数や最後の引数が Hash だったら環境変数やオプションとして解釈するために rb_check_hash_type() を呼んで to_hash で変換を試みるようにしていますが、to_hash が例外を発生させるとエラーになってしまうので、チェック用の check_hash() という関数を導入して、即値オブジェクトや String や Array の場合は変換せずに明示的に Qnil を返すようにしています。 [ruby-core:75388] [Bug #12355]

svn: r54935 2016-05-07 07:58:04 +0900

version.h の日付更新。

nobu: r54936 2016-05-07 11:59:32 +0900

random.c で関数内で rb_num_negative_p() の extern 宣言しているところがあったのを削除しています。既に internal.h でプロトタイプ宣言されているので不要とのこと。

nobu: r54937 2016-05-07 15:21:00 +0900

random.c の random_int32() を rb_random_t 構造体を利用する時とその他のオブジェクトを利用する時で random_int32() と obj_random_int32() と別の関数に分けて呼び元で分岐するようにしています。

nobu: r54938 2016-05-07 16:22:14 +0900

random.c の int_pair_to_real_inclusive() で 2つの uint32_t から double を生成するのに Bignum による積を利用していたのを uint128_t や uint64_t を使うようにしています。

hsbt: r54939 2016-05-07 21:55:17 +0900

標準添付ライブラリ webrickSSL のテストを追加しています。

svn: r54940 2016-05-07 21:55:18 +0900

r54939 で新規追加されたファイルの svn property 設定。

hsbt: r54941 2016-05-07 22:37:18 +0900

標準添付ライブラリ webrickSSL 用の設定の :SSLCertName に String も受け付けるようにして、OpenSSL::X509::Name.parse で parse するようにしています。rackup のコマンドラインオプションから指定できるようにしたいというのが動機だそうです。 https://github.com/ruby/ruby/pull/1329