ruby-trunk-changes r58621 - r58648

今日はかっこのない引数つきのメソッド呼び出しにブロックが SyntaxError になることがある不具合の修正などがありました。

nobu: r58621 2017-05-09 23:11:46 +0900

r58618 で配列の初期化に変数を含む初期化子を使っていたため古いコンパイラが対応していなかったので修正しています。

nobu: r58638 2017-05-10 02:02:07 +0900

ローカル変数の参照のあとにブロックっぽく波カッコ(brace)を置いた時に SyntaxError にならないのを確認するテストを追加しています。 [ruby-core:72482] [Bug #11873]

svn: r58639 2017-05-10 02:02:08 +0900

version.h の日付更新。

nobu: r58640 2017-05-10 02:12:43 +0900

r56198 のあたりで修正した do ... end ブロックを書けるはずのところで SyntaxError になる不具合に、ブロックの前が文字列リテラルだとやっぱり書けないという抜けがあったみたいなので追加修正しています。 [ruby-core:72482] [Bug #11873]

nobu: r58641 2017-05-10 02:20:00 +0900

さらに波括弧(brace)によるブロックを引数のリテラルの後に書けないようにしています。なるほど r58638 で追加したテストはこの変更で、本来書ける状況でもブロックが書けなくなってしまわないようにチェックするためですね。 [ruby-core:81037] [Bug #13547]

naruse: r58642 2017-05-10 02:41:10 +0900

r58616 と同様に rubygems の Gem::Specification#_all でもクラス変数 @all に nil が含まれてないかのチェックを追加しています。 CI のデバッグ用と思われます。

stomar: r58643 2017-05-10 03:56:22 +0900

拡張ライブラリ date の DateTime#strftime の rdoc 用コメントで %Z 指示子の説明を %:z と同じと修正しています。 確か結構昔に JST みたいなエイリアス(?)にはならなくなりました。 https://github.com/ruby/ruby/pull/1565 [ruby-core:79602] [Bug #13231]

normal: r58644 2017-05-10 04:52:10 +0900

Queue と SizedQueue を Marshal.dump した時の例外でメッセージに "internal Array" という文字列が含まれるのを確認していたのをやめています。実装の詳細によって変わりうる部分なので、とのこと。今ここを変えようとしているみたいです。 [ruby-core:81001] [Misc #13541]

nobu: r58645 2017-05-10 09:20:02 +0900

Math.lgamma の実装で lgamma_r(3) が利用できなかった時の代替実装で条件分岐を整理するリファクタリング

nobu: r58646 2017-05-10 09:39:26 +0900

インデントや else 節のスタイルの修正など。

nobu: r58647 2017-05-10 15:38:30 +0900

test/ruby/test_trace.rb のテストの一部を test/ruby/test_exception.rb というファイル名に移動しています。

naruse: r58648 2017-05-10 16:23:06 +0900

r58616 や r58642 の続きで rubygems のテストの失敗を調査するため、例外メッセージに pid を追加するようにしています。