ruby-trunk-changes r59752 - r59761

今日は Unicode の 10.0.0 への更新などがありました。

ko1: r59752 2017-09-06 11:46:59 +0900

rb_thread_mark() から rb_execution_context_t の部分の mark 処理を rb_execution_context_mark() という関数に切り出しています。

svn: r59753 2017-09-06 11:47:00 +0900

version.h の日付更新。

ko1: r59754 2017-09-06 11:51:34 +0900

rb_execution_context_t の構造体のタグ名を struct rb_thread_context_struct から struct rb_execution_context_struct に改名しています。typedef された型のほうを使っているのであまり影響はなさそうですね。

ko1: r59755 2017-09-06 12:18:19 +0900

r59752 で切り出した rb_execution_context_mark() で未定義の変数 th への参照が残っていたので GET_THREAD() で取り出すようにしています。…けど GET_THREAD() ってカレントスレッドを取得すると思うので rb_thread_mark() 内の th とは必ずしも一致しないのではないでしょうか。と思ったけど r59756 で th が不要になったので解決してました。

ko1: r59756 2017-09-06 12:39:26 +0900

ep が VM stack の範囲内に収まっているかチェックする VM_EP_IN_HEAP_P() および vm_ep_in_heap_p_() で第1引数を rb_thread_t から rb_execution_context_t に変更しています。これにより r59755 で GET_THREAD() を読んでいたところが ec を渡せばよくなるので解決していました。

hsbt: r59757 2017-09-06 12:53:25 +0900

VMDEBUG=3 を指定して configure した時に VM の内部表現(構造体のメンバー名など)の変化に追随していないところがあってビルドエラーになっていたのを修正しています。 https://github.com/ruby/ruby/pull/1690

mame: r59758 2017-09-06 16:46:31 +0900

ruby のテスト時の coverage のための simplecov および simplecov-html を GitHub からチェックアウトするときのタグを更新して、Fixnum を利用しているために trunk で警告が出ているのを解消するようにしています。利用している人は(あんまりいないと思いますが) make update-coverage して更新しましょう。

duerst: r59759 2017-09-06 16:56:41 +0900

対応している Unicode のバージョンを 10.0.0 に更新しています。 [ruby-core:81781] [Feature #13685]

duerst: r59760 2017-09-06 17:12:02 +0900

Unicode 9.0.0 対応の enc/unicode/9.0.0 のヘッダファイルを削除しています。

duerst: r59761 2017-09-06 17:19:12 +0900

NEWS ファイルに Unicode の 10.0.0 への更新について追記しています。 [ruby-core:81781] [Feature #13685]