クワイエットルームにようこそ

クワイエットルームにようこそ」、渋谷まで出掛けて観てきました。

むやみに豪華なキャスト、なんとなくシュールな設定っぽいあおりに期待感を膨らませて観ました。ていうか内田有紀主演って、そりゃ観るよ日本人なら。

結果、想像していたのとはまったく方向性が違っていましたが、これはイイ映画でした。映画好きな人ならきっとイイと言うに違いない。

まず意外だったのが色遣いのこまやかさですね。こんなに画で魅せてもらえる映画だとは思ってなかったのでこれはうれしい誤算でした。後半回想まじりで実相があらわになっていくあたりで、病院内の白々とした画よりも回想の中のほうがむしろ色合いがじっとりと質感があって、そこがストーリィの展開に重みをひきだしているのですよね。

そう、この映画はもっとスコーんと痛快に観る作品だと思っていたのですが、実はある種ミステリというか、謎ときの話でもあって、その伏線回収の具合と、上記の色遣いが次第に融合していってラストにニュートラルなトーンに収束するという作りがおぉっと思った次第です。

もちろん(予想していたように)笑えるところもあって、そこはちゃんと笑える。まあちょっとわたしのツボからはずれてたかもしれない。もうちょっと畳みかけてもいいんじゃね、ってところでさらっとスルーしてたり、むやみに下ネタぎみだったり。ちょっとだけですけど。

それから豪華なキャストはちゃんと豪華な仕事をしていました。みんな。そうみんな、「この人ならこのくらいやってくれるでしょ」というところをみせてくれていました。ちょうど過不足なく役者を消費しているような感じ。なんか本職じゃない人達もいっぱい混ざってたみたいだけど、その人達も含めて。

そんなわけで、想像とはちがっていたけどかなりイイ映画でした。

渋谷にきたついでに「アフロサムライ」も観たかったんですが、今日は断念。