ruby-trunk-changes r39322 - r39339

今日は RubyGems の --user-install オプションの不具合修正と multi architecture 向けビルドの修正などがありました。

eregon:r39322 2013-02-20 01:19:13 +0900

r39312 での Kernel#Array() メソッドの説明を少し修正して、to_ary と to_a の呼ぶ順序が明確になるようにしています。

svn:r39323 2013-02-20 01:19:18 +0900

version.h の日付更新。

drbrain:r39324 2013-02-20 07:51:38 +0900

RubyGems の install サブコマンドでコマンドのインストール先ディレクトリを @bin_dir から取得した時に String#gsub! で破壊的に置換してしまっていて MinGW 版のテストで失敗していた不具合を修正しています。 [ruby-core:52533] [Bug #7885]

drbrain:r39327 2013-02-20 09:34:58 +0900

r39307 でも対応した gem install に --user-install オプションをつけた時のコマンドのインストール先が変更されない問題が Gem::DependencyInstaller の生成タイミングに依存していて gem update サブコマンドの時に有効になっていなかったのを修正しています。 [ruby-core:51832] [Bug #7779]

zzak:r39328 2013-02-20 11:51:51 +0900

標準添付ライブラリ mutex_m.rb の rdoc 用コメントを整理・追記しています。

nobu:r39329 2013-02-20 12:15:32 +0900

Enumerator::Lazy の zip, take, drop, drop_while などの実装でインスタンス変数の取得に rb_ivar_get() を使っていたため未初期化のインスタンス変数の警告が出ていたので rb_attr_get() を使うように変更しています。

zzak:r39330 2013-02-20 12:19:01 +0900

拡張ライブラリで利用するための Data クラス(T_DATA型)についての rdoc コメントを追加しています。 [ruby-core:52549] [Bug #7890]

zzak:r39331 2013-02-20 13:37:35 +0900

拡張ライブラリ pty の構成を変更しています。サンプルを一ヶ所にまとめたりマークアップの修正をしたりしています。

nobu:r39333 2013-02-20 18:01:17 +0900

最近入った multi architecture 対応の影響で configure の --host オプションを指定した時に libruby のインストール先がおかしい場合がある不具合を修正しているんじゃないかと思います。なんでういう変更になっているのかはさっぱりわかりませんけど。 [ruby-core:52395] [Bug #7874]

nobu:r39334 2013-02-20 18:02:28 +0900

r39334 の multi architecture ビルド時の修正に関連して configure に --target オプションが指定された時にその内容の linux-gnu の -gnu 部分を置換して消してしまう不具合を修正しています。 [ruby-core:52395] [Bug #7874]

nobu:r39335 2013-02-20 19:27:04 +0900

r39268 および r39271 で拡張ライブラリ io/console で rb_scan_args() の受け付ける指示子にオプション引数(Hash)を受け付けるかどうかの判定に HAVE_RB_SCAN_ARGS_OPTIONAL_HASH というマクロを使うようにして、io/console の extconf.rb でオプションをつけるとコンパイラの -D オプションで定義するようにしていましたが、これを include/ruby/ruby.h で定義しておくようにしています。 io/console は gem パッケージとしてもリリースするので古い Ruby 向けに使われることも考慮しているので、今の trunk であれば常に HAVE_RB_SCAN_ARGS_OPTIONAL_HASH は定義済みで良いというわけですね。 [ruby-core:52297] [Bug #7861]

nobu:r39336 2013-02-20 21:06:10 +0900

ext/extmk.rb で1文字の変数を使っていたのを意味のわかる変数名にして、また未使用の変数や変数名の重複の警告がでないようにしています。

nobu:r39337 2013-02-20 21:06:13 +0900

ext/extmk.rb で Makefile のサブディレクトリの make を呼び出すコマンドラインの構築処理の一部のループの外に出すリファクタリングをしています。

nobu:r39338 2013-02-20 21:34:20 +0900

r39333 の修正で tool/rbinstall.rb の変更に定数名の typo があったのを修正しています。 [ruby-core:52395] [Bug #7874]

nobu:r39339 2013-02-20 21:49:43 +0900

make uninstall という make ターゲットを追加して、インストール済みファイルを削除するようにしているようです。実際の処理は tool/rbuninstall.rb に書かれています。削除するファイルリストは $(INSTALLED_LIST) ファイル(ビルドディレクトリの .installed.list というファイル)に格納されているものを削除するようにしています。