- 作者: 清水義範
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/02
- メディア: 単行本
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源氏物語ブームモードで書店に繰り出したために買ってしまった一冊。
ぱらりとめくったページで「夕顔は本当に死んだのだろうか」という台詞が目に飛びこんできてこれはおもしろげ、と購入。
買ってから気が付いたのですが、短編集でしかも作品はそれぞれ全く異なるアプローチで書かれていたのでちょっと期待とは違っていました。冒頭の1編が、ミステリ好きの友人が「最近日本の古典でトリックが見事なものを読んだ」と言いだして自説を展開しだす、という鯨統一郎の「邪馬台国はどこですか」と東野圭吾の「超・殺人事件」をあわせたみないた趣向で、これは思った通りかなり面白く読めました。
なるほどと思ったのは語り手のこの内心のつぶやき。
『源氏物語』を推理小説だと思って読むことにもひとついい点があるなあ、と私は思った。
そう思って読むと、細部まできっちり読むことになるわけだ。
ミステリ好きならこの感覚、わかりますよねぇ。
まだこの本は他の話を読んでいないのですが、それよりもこの1編目の続きが読みたいなぁ。
誰か源氏物語をミステリとして読み解いてくれないかしらん。