ヒトラーの贋札

シャンテ シネにて。ドイツ映画。

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ナチスが収容所のヨダヤ人技術者に英ポンドや米ドル紙幣を偽造させる計画について描いた作品。

他の収容所よりは格段に良い待遇に恵まれてるとはいえ、家族を殺され、逆らえばいつ殺されるかもわからない状況で、ナチスの戦勝に貢献するかもしれない贋札作りに従事するジレンマ。理想のためにサボタージュする人もいるし、生き延びるために贋札の完成を目指す人も、絶望して死を選ぶ人もいる。

ドイツ人将校憎し一辺倒というわけでもなくて、ヤな奴もいるけど大隊長はけっこう人情味もあるし、まあ最後はへたれぶりを発揮したけど、それも含めて普通の人間として描かれていた。あまり偏りのないニュートラルな視点で淡々と描写をつみあげていくところがよかった。そのぶん結局なにが言いたいのか不明瞭ではあるけど、まあそういう映画なので自分で考えろってことなのでしょう。