魍魎の匣

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫)

読了。これは傑作ですね。

実はこれに前後して、映画版の「姑獲鳥の夏」と「魍魎の匣」のDVDを視聴し、さらにアニメ版の魍魎の匣も視聴していましたので、平行して3つの「魍魎の匣」のバリエーションを摂取していました。なので少々こんがらがっているところがあるかもしれませんが、とりあえず映画版はかなり筋が変えられている*1のがわかりました。映画館で観た時も未読ではありましたが微妙な感想を残していますね。

まったく読んでいて精神の均衡を崩しそうなくらい強い作品でした。それでいて芯が通っているので、猟奇的な内容もグロテクスさはあまり感じられず、これはわたしが京極夏彦作品に対してもっていたイメージとは正反対のところです。

*1:実相寺監督の「姑獲鳥の夏」はかなり原作に忠実に作られていましたが