ruby-trunk-changes 2021-10-04 - ruby trunk changes

今日は irb と reline の更新や if などの条件部に Symbol リテラルが書かれてた時の警告メッセージの変更などがありました。

標準添付ライブラリ reline の Reline::LineEditor#initialize にインスタンス変数 @trap_key の初期化を追加しています。

標準添付ライブラリ reline の Reline::VERSION を 0.2.8.pre.10 に更新しています。

標準添付ライブラリ irb の gemspec ファイルの reline の依存バージョンを 0.2.8.pre.10 以降に更新しています。

irb のバージョンを 1.3.8.pre.10 に更新しています。

標準添付ライブラリ rleine のダイアログ表示で候補が多い時の調整をしています。

irb で補完時のドキュメント表示のための rdoc の require をしているところを SHOW_DOC_DIALOG の Proc オブジェクト内でしていたのを削除しています。シグナルハンドラ内から呼ばれた時に ThreadError 例外が発生することがあったとのこと。

Thread#join に渡されたタイムアウトの秒数を毎回 rb_sec2hrtime() で変換していたのを変換結果を構造体に保持しておくようにリファクタリングしています。 [ruby-core:105523] [Bug #18236]

Range#each や Range#step で要素のオブジェクトが Time でないか毎回チェックしていたのを削っています。 Time#succ が削除されたのでもう respond_to? によるチェックで良くなったので。 [ruby-core:105531] [Bug #18237]

Qnil や Qfalse との比較をしているところを NIL_P() や RTEST() マクロを利用するようにリファクタリングしています。

標準添付ライブラリ reline の Reline::Windows.erase_after_cursor で端末の attribute を 0 にクリアしてしまっていたのを元のフラグを保持するようにしています。

version.h の日付更新

win32/win32.c で ASSUME() マクロの引数に代入文を書いてたのを代入後の変数だけ渡すように書きかえています。

thread_win32.c の w32_error() という関数に RBIMPL_ATTR_NORETURN() をつけて処理が戻らないことを示すようにしています。

rb_ractor_p() の prototype 宣言を ractor.c から ractor_core.h に移動しています。

標準添付ライブラリ irb の IRB::Irb#convert_invalid_byte_sequence で変数名の参照の typo があったので修正しています。 e72a6ed45f6ba844f15523b9f1250c22601c0011 で追加されて 4bb683a570043d169049d9741c319a297acd607b で修正したのと同じ行ですがもう一箇所あったみたいです。

GitHub Actions の macOS と MinGW の make check や make all, mate test-all のタイムアウトを短縮しています。

if 文などの条件部にリテラルが書かれてる時の警告で式展開ありのクオートつき Symbol の時の警告メッセージが string literal になってたので symbol literal に修正しています。

if 文などの条件部に静的 symbol リテラルが書かれてる時にも symbol literal が書かれているという警告メッセージになるようにしています。これまではただ単に "literal in condition" になってたようです。

GitHub Actions の macOS 版の e25ad5475c235b51395fe14edf212c85fe3e17fe でのタイムアウトの短縮で make test-bundler-parallel の時は再度 40分にまで伸ばしています。

make all の依存関係から gems ターゲットを削っています。

tool/fake.rb で builddir を相対パスに変換している部分をコメントアウトしています。コミットログによると拡張ライブラリの gem のビルドのために絶対パスにしておく必要があるとのこと。