ruby-trunk-changes 2023-02-07

今日は主に YJIT のブロック起動のサポート対象の拡大、RGenGC の WB-protected になるオブジェクト種類の拡張、Object Shapes で管理する対象のインスタンス変数の上限を設ける変更のリトライなどがありました。

[91f353b1c3] tompng 2023-01-22 15:00:04 UTC

標準添付ライブラリ reline で複数行の入力時のプロンプトの表示の不具合? を修正しています。

[21dcf5d766] Takashi Kokubun 2023-02-06 15:29:41 UTC

YJIT のメソッド呼び出しの割り込みチェックの命令を生成していたところを一カ所削除しています。 RubyVM での実装に合わせるようにしているって感じですかね。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7248

[77bec15c93] Akira Matsuda 2023-02-04 06:22:13 UTC

bundler の bundle gem サブコマンドのテストの修正。

[cab8c11611] Akira Matsuda 2023-02-04 06:29:59 UTC

bundler の bundle gem で生成する gemspec ファイルの spec.files を git ls-files から作る時の .gemspec ファイル自身の判定をフルパスでするようにしています。

[28da990984] Jemma Issroff 2023-01-26 16:42:17 UTC

一度 revert された Object Shapes でインスタンス変数を管理する時のインスタンス変数の数の上限を設ける変更の再チャレンジ。 T_OBJECT 以外の型のオブジェクトの時は上限にかかわらず shape を作るように対応を追加しているのが前回の 78fcc9847a9db6d42c8c263154ec05903a370b6b との違いみたいです。

[fa49651e05] Jean Boussier 2023-02-06 11:30:50 UTC

複数の Thread から同時に同じファイルの require が呼ばれた時に誤って再帰的 require の警告が出ることがあった不具合を修正しています。 [ruby-core:112220] [Bug #19415]

[675e296641] Alan Wu 2023-02-06 19:50:06 UTC

template/Makefile.in に .DELETE_ON_ERROR という疑似ターゲットを追加しています。ビルド失敗時にターゲットを削除するように指定するものみたいです。

[c30602e64c] Takashi Kokubun 2023-02-06 21:12:20 UTC

YJIT の invokeblock 命令の対応でブロックパラメーターの対応するパターンを拡張しているようです。どういうケースかよく読んでないけど名前からして配列を自動的に複数のブロックパラメーターに分割して代入する場合のブロック呼び出しかな? https://github.com/ruby/ruby/pull/7234

[c19defd026] Jean byroot Boussier 2023-02-06 22:30:00 UTC

fa49651e05a06512e18ccb2f54a7198c9ff579de の複数 Thread からの require による誤った警告の修正を revert しています。

[b171e99791] zzak 2023-02-06 04:04:01 UTC

標準添付ライブラリ rdoc の rake タスクの追加処理で rdoc:coverage などのタスクの実行時に RDoc::RDoc#document の実行してなかったので追加しています。

[773d56b1c1] zzak 2023-02-06 04:57:24 UTC

標準添付ライブラリ rdoc の rake タスクの rdoc:coverage などのテストを追加しています。

[a719e3418e] cjilbert504 2023-01-27 04:54:50 UTC

doc/rdoc/markup_reference.rb の typo 修正。

[c84184d50b] "dependabot[bot]" 2023-02-06 15:08:23 UTC

rubygems の Rust 製拡張ライブラリのテストのためのプロジェクトの rb-sys パッケージのバージョンを更新しています。

[5ee39ea67f] Hiroshi SHIBATA 2023-02-07 05:21:18 UTC

doc/contributing/building_ruby.md の zlib/OpenSSL/libyaml などの依存するサードパーティーライブラリがリポジトリのソースツリーからのビルド時の依存物のほうに書かれてたので、リポジトリからのビルド時の依存をそのように明示して一般的な依存のほうに移動しています。

[8623c81220] Hiroshi SHIBATA 2023-02-07 08:29:19 UTC

doc/standard_library.rdoc の Default gems と Bundled gems のセクションにそれぞれの定義というか挙動などについて追記しています。

[6e4c242130] Jean Boussier 2023-02-06 22:27:12 UTC

T_DATA 型オブジェクトに mark 関数が登録されていない、つまり Write Barrier で追跡されない(かもしれない) VALUE への参照がない場合に RGenGC の WB-protected にするようにしています。

[60c924770d] Jean Boussier 2023-02-06 22:18:34 UTC

Encoding のインスタンスの flags に RUBY_TYPED_WB_PROTECTED を立てて RGenGC の WB-protected にしています。