一万年後のヴェガ

今日CQ出版のInterface1月号を読みました。「シニアエンジニアの技術草子」で「一万年後に何を残すか?」という題材でデジタルメディアの変遷と規格の不統一性の問題について触れていました。

それにしても一万年とは大きく出ましたね。まあ記事の中でも触れられているとおり、一万年前にはすでに我々の先祖が洞窟に絵画を残したりしていた時代ですが、そのくらいの時間が経つと星座は全然違っています、というのがこの題名の由来です。正確には1万2000年後ですけど、そのころは琴座のヴェガ、つまり織姫星が今の北極星の代わりに真北の空にくるそうです。意外と星の位置の変化は早いですよね? 中国四千年の歴史とかいいますが、そのころの占星術は今とは全く違った星座を基にしてたのかもしれません。

まあ余談はともかく、洞窟の絵画と同様に一万年後にも残しうるメディアは何か、と考えるとデジタルメディアは分が悪いなぁ、という主旨でした。メディア自体は劣化しないで残るかもしれないですけど(いや、それも疑問か)、中にどうやってデジタルデータが記されているか分からないといけないし、データが読み出せたとして今度はそれを意味のある情報として解釈する方法を知っていないといけないですからね。確かにいきなり遺跡からDVDが発掘されたとして、それが何かなんて分からないですよ普通。ましてDVDといってもROMとかR/Wとか種類がありますし、エンコードの規格にも互換性のない2つの主流がありますから。下手したら現代人でも読みとれなくて困るということはざらにあるかもしれません。

もっともレコード盤が出てきたとしても、ゼロからそれを解読できる自信は私にはありませんけど。やっぱり後世に何か残すには洞窟に壁画が確実でしょうか。