Finecam SL300RをLinuxで使う

Finecam SL300RのPCとのインタフェースはUSBケーブルです。WindowsMacに対応とありますがLinuxについてはなにも書いていません。
店頭のパンフレットには書いていないですがFinecam SL300RはUSB マスストレージ規格に準拠していますので、バージョン2.4以降のLinuxカーネルならば使用可能なはずです。
USBケーブルをつなげてカメラの電源を入れるとSCSIのブロックデバイスとして認識されます。
カーネルの設定でUSB Mass StorageのサポートとSCSIブロックデバイスを有効にしてある必要がありますが、大抵のディストリビューションでは有効になっていると思います。カーネルを自分でコンパイルする人なら"SCSI support"と"SCSI disk support"、"Support for USB"、"USB Mass Storage support"、あとファイルシステムとしてvfatが使われていますのでそのサポートも有効にします。

ただ私が通常使っているカーネル(2.4.18をもととしていろいろパッチが当たったやつ)ではUSBケーブルを差し込むとusb-storage.oモジュールをロードしたメッセージは出る(dmesgコマンドの出力や/var/log/syslogのログなどで確認できます)のですがモジュールのステータスが(initialize)のままになってしまい、usbviewでみてもデバイスの認識に失敗してしまっていました。あらかじめusb-storage.oモジュールをロードしておいてから接続するとモジュールのステータスの異常は起きませんが認識はできませんでした。
仕方ないので2.4.22のソースをもってきてカーネルコンパイルをすると認識されるようになりました。カーネルのバージョンは新しい方がいいか、もしくは"USB Mass Storage support"をモジュールでなくカーネル組み込に指定してコンパイルするといいのかもしれません。
あとは

 % mount -t vfat /dev/sda1 /mnt/tmp

SCSIディスクとしてマウントすると普通のディレクトリのように見えます。ファイルシステムはvfatなので-tオプションで指定しました。無事Linuxからでも画像ファイルの読み出しに成功しました。