ruby-trunk-changes 2019-11-30

今日は e2mmap の標準添付からの削除やそれにまつわる依存関係削除、いくつかの標準添付ライブラリのバージョン更新、後置 in 記法による pattern match が値を持たない文法要素になるようにする文法の変更などがありました。

[d1ef4fd08e] Nobuyoshi Nakada 2019-11-29 15:15:29 UTC

8b4ee5d6ba92a385eedc9235ce0a2d5618deecf0 で後置 in による pattern match の評価値をマッチ成功時に nil (失敗時は例外発生)にしたのを押し進めて、そもそも値を持たないもの(ruby だと文も評価値を持つので、なんていうんだろうこういう要素…)にして、値を使おうとしていたら Syntax Error になるようにしています。 ほーなるほど。リリース前とはいえ一応大きな変更なので preview で既に後置 in を試してみてた人は要注意ですね。 [ruby-core:95889] [Feature #16355]

[8a1f313e2e] git 2019-11-29 15:21:48 UTC

version.h の日付更新

[0c273b2279] Jeremy Evans 2019-11-29 01:28:13 UTC

5069c5f5214ce68df8b3954321ad9114c5368dc3 か a0579f3606561a74e323f6193b9504c06845236c の Refinements と prepend/include との組み合わせの修正の影響で Refinement で変更した Module で定義されているクラス変数を include した Module から参照した時に不要な警告が出てしまっていた不具合を修正。こういう警告があること自体を知らなかったなぁ。

[d82c541ae4] Hiroshi SHIBATA 2019-11-27 02:48:04 UTC

標準添付ライブラリ matrix が例外クラスの定義に e2mmap を利用していたのをやめて直接クラス定義するようにしています。

[04511b994e] Hiroshi SHIBATA 2019-11-27 03:11:34 UTC

標準添付ライブラリ matrix の ExceptionForMatrix::TypeError や ExceptionForMatrix::ArgumentError などのクラス(これは例外クラスですらないですね…)を削除し、ExceptionForMatrix::ErrOperationNotDefined や ExceptionForMatrix::ErrOperationNotImplemented の initialize の引数の数を変更しています。これは呼び元も変更しなくていいのかな。

[f47f2076fe] Hiroshi SHIBATA 2019-11-27 03:17:03 UTC

依存関係のなくなった e2mmap を標準添付から削除しています。

[9b950310be] Hiroshi SHIBATA 2019-11-29 07:35:51 UTC

04511b994e19de65fff84dd55a246842a2f9ad29 で変更した ErrOperationNotDefined と ErrOperationNotImplemented という例外の initialize の引数の数をやっぱり 1つに戻して呼び元で配列を渡してそれを添字でアクセスしてメッセージに埋め込むようにしています。

[5044260dcd] Hiroshi SHIBATA 2019-11-29 07:50:54 UTC

標準添付ライブラリ matrix にまだ e2mmap 方式の例外発生の記法が残っていたのを修正しています。

[c1059e99d3] Hiroshi SHIBATA 2019-11-29 08:11:11 UTC

標準添付ライブラリ matrix の例外クラス ExceptionForMatrix::ErrDimensionMismatch の initialize に引数を追加して文字列以外のオブジェクトが渡されたら専用のメッセージを使うようにしています。また ExceptionForMatrix::ErrOperationNotDefined も引数が配列の時のみ添字アクセスを行うようにしています。なんかいろいろな使われかたをしてるみたいですねこれらの例外は…。

[0950ef9a9a] Hiroshi SHIBATA 2019-11-29 08:15:56 UTC

doc/standard_library.rdoc と doc/maintainers.rdoc からも e2mmap の記述を削除し、NEWS の削除した標準添付ライブラリのエントリに e2mmap も追記しています。

[0c59bfae0a] Hiroshi SHIBATA 2019-11-29 08:29:21 UTC

標準添付ライブラリ matrix にまだ e2mmap の機能を使った例外発生の記法が残ってたのでただの raise に変更しています。

[2f66c443d7] Hiroshi SHIBATA 2019-11-29 08:46:13 UTC

標準添付ライブラリ matrix の例外クラス ExceptionForMatrix::ErrNotRegular の initialize の引数が省略された時にデフォルトのメッセージを使うようにしています。

[c50d30f659] Hiroshi SHIBATA 2019-11-29 08:48:43 UTC

標準添付ライブラリ matrix の ExceptionForMatrix::ErrDimensionMismatch の initialize も ErrNotRegular に倣って省略時に専用の固定メッセージを使うのみに変更しています。思うにこれが e2mmap の主要な機能だったんでしょうね。

[0b1b2f2442] Hiroshi SHIBATA 2019-11-29 12:31:55 UTC

tool/sync_default_gems.rb から e2mmap 用の処理を削っています。

[f8cc05dec3] aycabta 2019-11-30 02:14:35 UTC

標準添付ライブラリ irbIRB::ReidlineInputMethod#eof? で super を呼んでたのをインスタンス変数 @eof を直接参照するようにしています。そもそも親クラスである IRB::InputMethod に eof? が定義されてなさそう。

[80705e2c4f] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 05:48:26 UTC

tool/sync_default_gems.rb の upstream の repository から cherry pick する機能でコミット範囲を 1つのコミットのみ指定する方法にも対応するようにしています。

[e764dff364] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 05:31:00 UTC

拡張ライブラリ date の .gemspec ファイルのバージョンを 3.0.0 に更新しています。

[990025cf60] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 06:16:13 UTC

拡張ライブラリ stringio の .gemspec ファイルで spec.required_ruby_version を ">= 2.5" に変更しています。 RbConfig::LIMITS に依存するようになってて、これが 2.5 以降にしかないので。そんなに最近だったか。

[af4b3f16ce] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 06:26:01 UTC

拡張ライブラリ stringio のバージョンを 0.1.0 に更新しています。

[9fa0166a58] Jeremy Evans 2019-09-07 19:41:16 UTC

標準添付ライブラリ forwardable で委譲用のメソッド定義時に 2.7 以降であれば ruby2_keywords メソッドで修飾するようにしています。ああー、なるほどー。

[856f9990a9] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 06:50:57 UTC

標準添付ライブラリ forwardable のバージョンを 1.3.0 に更新しています。

[cf14592872] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 07:01:23 UTC

拡張ライブラリ readline (readline-ext) の .gemspec ファイルのバージョンを 0.1.0.pre.1 に更新しています。

[2eb4afb10b] Kazuhiro NISHIYAMA 2019-11-13 10:45:14 UTC

GitHub Actions のビルド前に make extract-gems の実行を入れています。

[bb3542cc6b] Kazuhiro NISHIYAMA 2019-11-13 12:28:53 UTC

GitHub Actions の UbuntumacOS のステップに make update-gems の実行を make extract-gems を追加しています。 Windows 版ではもともと nmake up してたので不要みたいです。

[c064018a75] Kazuhiro NISHIYAMA 2019-11-19 06:13:35 UTC

GitHub Actions で make extract-gems を実行するのは matrix 内の make check 用のアクションの時だけにしています。

[0a7d26bea1] Nobuyoshi Nakada 2019-10-02 15:55:19 UTC

標準添付ライブラリ fileutils の version.rb ファイルを削除して gemspec ファイルで "VERSION = " を含む行を切り出してバージョン番号を取り出すようにしています。

[aab74fc938] Nobuyoshi Nakada 2019-10-02 16:17:26 UTC

標準添付ライブラリ fileutils の install メソッドの mode 引数の効果についてチェックするテストを追加しています。

[eab88d20ea] Nobuyoshi Nakada 2019-10-02 16:39:02 UTC

標準添付ライブラリ fileutils の install メソッドの mode に "X" を含む permission 指定を渡した時のコードパスで path という変数に格納されているものが File::Stat オブジェクトになっているのに考慮されていなかったという不具合を修正しています。

[3b9e1c0b2e] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 08:32:38 UTC

標準添付ライブラリ fileutils の .gemspec ファイルを lib/fileutils/ の下から lib/ の直下に移動しています。

[ea4272d02b] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 08:23:13 UTC

標準添付ライブラリ fileutils のバージョンを 1.4.0 に更新しています。

[f7cf5416e4] zverok 2019-10-26 10:27:17 UTC

標準添付ライブラリ webrickWEBrick::HTTPResponse#body の rdoc 用コメントに body に Proc オブジェクトなど call メソッドを呼べるオブジェクトを渡すこともできることを追記しています。

[c75100d004] Jeremy Evans 2019-08-27 04:41:27 UTC

標準添付ライブラリ webrickWEBrick::HTTPServlet::CGIHandler のオプションに :CGIInterpreter というのを指定して CGI 実行用のコマンドを指定できるようにしています。 [ruby-core:89191] [Feature #15170]

[edfbffb241] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 08:39:58 UTC

標準添付ライブラリ webrick のバージョンを 1.6.0 に更新しています。

[a98632d5c2] Jeremy Evans 2019-08-11 19:57:11 UTC

標準添付ライブラリ webrickWEBrick::HTTPResponse#[]= でヘッダに Transfer-Encoding: chunked を設定しようとしているのを検出したらインスタンス変数 @chunked にも true を設定するようにしています。なるほど。従来は res.chunked = true を設定するとヘッダがセットされるという動きですがヘッダのセットで代替してもいいということですね。 [ruby-core:63372] [Bug #9986]

[5e9f08647c] Nobuyoshi Nakada 2019-08-28 12:58:25 UTC

標準添付ライブラリ webrick のテストで Net::HTTP の write_timeout 設定可否を RUBY_VERSION で判定せずに直接 respond_to? でメソッドが呼べるかどうかで判定するようにしています。

[32e547954f] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 08:58:39 UTC

eab88d20eaa925d5e61a2a65820a099b46ccf3f8 の fileutils の install メソッドでの "X" を含む mode 引数の不具合修正を revert しています。 CI が壊れたとのこと。

[06b9b78e21] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 08:54:44 UTC

標準添付ライブラリ dbm のバージョンを 1.1.0 に更新しています。

[08c866d528] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 09:05:51 UTC

標準添付ライブラリ fileutils のバージョンを 1.4.1 に更新しています。

[56567c7648] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 09:03:57 UTC

拡張ライブラリ etc のバージョンを 1.1.0 に更新しています。

[7ebcee6b76] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 09:13:16 UTC

拡張ライブラリ gdbm のバージョンを 2.1.0 に更新しています。

[b94d06096b] Hiroshi SHIBATA 2019-11-30 09:20:02 UTC

拡張ライブラリ zlib のバージョンを 1.1.0 に更新しています。