ruby-trunk-changes 2023-02-03 - ruby trunk changes

今日は YJIT の arm64 環境の不具合修正や Array の共有化時に RGenGC の WB-unprotected オブジェクトになってしまっていたのを防ぐ最適化などがありました。

昨日の拡張ライブラリ stringio のバージョンを 3.0.6 に更新したのを 3.0.5 に戻しています。まだ gem はリリースされていなかったからとのこと。

標準添付ライブラリ net/http の rdoc 用コメントの手直し。

89d95478004f50439b2605e2a3a8c447ddbcd539 に対応して NEWS の default gems のバージョンリストの stringio のバージョンも戻しています。

標準添付ライブラリ net/http の rdoc 用コメント用に doc/net-http/ にファイルを置いて :include: で rdoc 用コメント内に埋め込むようにしています。

Array のオブジェクトを共有化する時に RARRAY_PTR() のかわりに RARRAY_CONST_PTR() を利用するようにして RGenGC の WB unprotected (shady object) になるのを避けるようにしています。

YJIT の Rust 実装のリファクタリング。テスト容易にするために構造体のメンバーを構造体間で移動したみたいです。

YJIT の Rust 実装にテスト時のために条件コンパイルの指定を追加しています。

YJIT の Rust 実装の関数を切り出すリファクタリング。

YJIT で arm64 環境で通すぎる相対アドレスへのジャンプ命令を作ろうとして異常終了してしまう不具合があったみたいで必要に応じて code block のページを移動するようにしています。 [ruby-core:112061] [Bug #19385]

rubygems のテストに tar アーカイブの展開処理に関するテストを追加しています。

rubygems の tar を読む Gem::Package::TarReader::Entry#read と #read_partial メソッドで読み込みバイトの指定が 0以下の時の挙動を IO と合わせるように修正しています。

hash.c の hash_copy() で else if 節の条件は不要なのでただの else に変更しています。

YJIT の Rust 実装で Rust の panic が発生する時には rb_bug() を呼び出して通常の ruby インタプリタの異常終了と同じように終了させるようにしているみたいです。

YJIT の Rust 実装のコメントや関数名の英単語の typo 修正。

YJIT の Rust 実装のビルド時に disasm が有効にされてた時の出力にコード生成の元になった呼び出しメソッド名などを含めるようにしているみたいです。 https://github.com/ruby/ruby/pull/7231

再度拡張ライブラリ stringio のバージョンを 3.0.6 に更新しています。

cbd5de4f88b889eb6bd40ddb073da57e7c7af10a に対応して NEWS の default gems のバージョンリストの stringio のバージョンも更新しています。